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少女ではなくなっていくーSHISHAMO『夏の恋人』

夏ももうすぐ終わりか…と思うことも増えた今日この頃。

そんな夏の終わりにぴったりな一枚がこちら。

夏の恋人

夏の恋人

 

 SHISHAMOのCDを買ったのは何気に初めてです。

 

ある日、ラジオで耳にした「夏の恋人」のVo.朝子さんの声が耳から離れなくてMVを観てみることに。


SHISHAMO「夏の恋人」

初めてじっくり一曲聞いて感動は深まるばかり。あまりにも良すぎたので、CDを買うと「夏の恋人」だけでなくB面の「恋に落ちる音が聞こえたら」もすごく良い(ボキャ貧)。拙いながらも、そしてSHISHAMOの曲を沢山聞いてきたわけではないながらも、感想を少し書いてみようかと思います。

 

1.夏の恋人

恋人との別れ、そして少女から大人へー22歳の瑞々しさとほろ苦さの溢れるSHISHAMO初のバラード・シングル。ストリングスが入るのも初ということですが、不思議と新しい感じはしない。もちろん、いい意味で。しっとりとした曲調と朝子さんの切なげな声は相性抜群!で、ストリングスも朝子さんの声ののびやかさを彩るように至って自然。「これがSHISHAMOというバンドだよ」と初めて聞かされたら「あ、SHISHAMOってこういう曲を作ってこんな感じで演奏するのか」と納得して、これまでもこういう曲作ってたのかな、と思うくらいしっくりくるカンジ。

美しいギターの音に誘われ歌いだす朝子さんの声は、聴いた瞬間惹きつけられるものがある。切なげな声だが、力強い。歌唱力でいえばもっと上手い人なんて、沢山いる。けれど、朝子さんの歌声は歌唱力だけでは測れない、人を惹きつける力がある。ものすごい才能だ。ハートを掴まれるってこういうことだよな。

冒頭部分の≪きっとしょうもないよね≫ ≪だけど夏が終わるまで≫という歌詞は、まるで自分に言い聞かせるように繰り返し歌われ、切なさが膨らむ。≪夏の恋人に手を振って 私からさよならするよ≫と一見「恋人との別れの歌」に見えるのだけれど、2番に入ると≪いつまでも子供でいたいけど ねぇ、だめなんでしょう?≫というような歌詞があるのが分かる。単なる「恋人との別れ」ではなく、それは同時に「大人になる」ということらしい。

私も齢若干20歳。「大人になる」ということがどういうことかは分からない。自分が大人に近づいているのかも分からない。けれど、月日が経つにつれ自分が少女でなくなっていく、それは分かる。制服を着ていた10代の頃は、なんとなく20代って大人だと思っていた。いざ20歳になってみると全然自分の思っていた大人になんかなれてなくて。でも、もう少女でもなくなっていて。どこへ向かっているのかもわからず、どうにかもがいてみる。そんな不安定さが20代前半にはあるんじゃないか。

そんな少女と大人の狭間を漂う20代が、等身大に描かれている一曲ではないでしょうか。そして、今のSHISHAMOにしか書けない曲ではないでしょうか。MVは、MVならではの演出がなされているのでCDしかチェックしてない!という方は是非見てみて。

 

2.恋に落ちる音が聞こえたら

まとまらない感想は、もう少し続きます。「夏の恋人」とは打って変わってアップテンポなB面。

視聴はコチラ▶『夏の恋人』SHISHAMO|シングル、アルバム、ハイレゾのダウンロード(配信)、歌詞、音楽ランキング【レコチョク】1004793140

こちらは片想いが実る瞬間を描いたキュートな一曲。恋愛において、一番テンションが上がるのってこの瞬間じゃないだろうか。とにかく「うれしい!」「だいすき!」という喜びと(なんかドリカムみたいになってしまった)、ふたりのこれからに対する期待が、眩しい。眩しい。齢20歳だけれど、既にこういうの眩しくなってしまったよ、そういうところが少女じゃないんだよ。

Aメロのギターの使い方が個人的にツボ。「恋に落ちる」という表現はよく使われるけれど、そこに「音」のイメージを結びつけたのが新しい。恋に落ちる音がする、なんていうとっても新しい素敵な表現。サビに入る瞬間の≪あなたから≫≪大好きよ≫がたまらなく気持ちいい。短い音を並べて「あなったっからっ!」と歌った後のサビは一音一音が長めで、前後の対比のためにこの長さが効いてくる。≪あなたから音がする 私を好きになったね≫≪私なら あなたを見たこのとない楽しい世界へ 導いていけるはず≫というちょっぴり積極的な女の子像がたまらない。最早男の子になって、この子に恋されて恋したい。

 

シングルということで2曲だけなのですが、2曲とは思えない聴いた後の満足感。これを機にこれまでのSHISHAMOももっとちゃんと聞きたい、そして同時に、これから20代を経て30代へと向かっていく彼女たちを見ていたいとも感じた1枚でした。バンドと一緒に歳を重ねられるのっていいね。

 

レビューとか雑誌とかまだ全然見ていないので、色々見ていこうと思います。(レビューとか雑誌読む前に感想書くと、他のものに引っ張られないで書けていいですね)

ではでは。