mn'95blog

日記の・ようなものです

いつでも走り出せるように

会社でもプライベートでも、いつでもぺたんこな靴ばかり履いている。営業職の女性といえばヒールのある靴を履く人が多いけれど、そんななかぺたんこ靴ばかりなのでちょっと目立つのか、ふと思い出したように「そういえばヒール履かないよね」と言われることがある。こういうとき、何でヒールを履かないのか理由を答えるとちょっと笑われたり、よく理解できないなという顔をされたりする。「いつでも走り出せるように」これがわたしがヒールを履かない理由だ。勿論足が楽だとか他にも理由はあるけれど、一番の理由はこれ。

なんだそれ、と思う人がいるのも何となく分かる。そんなに走り出そうとする時が君にはあるのかと思うのだろう。でも、わたしにとってはそれは大切なことなので、否定さえしないのであれば不思議に思ってくれていいよ。確かに日常のなかでそんなに走ることがあるかと言われると、ない。そりゃ小学生の頃はインドア趣味のわたしでさえ走り回っていたけれど、今や走ることなんてごく稀だ。冬の寒い日に家から出て車に乗り込むまでの間、渡っている途中で信号機がチカチカ点滅し始めたとき、不規則に飛ぶ蝶を避けるとき、そのくらい。

けれど、これは冗談を言うわけでも大袈裟に言いたいわけでもなくて、わたしは人生って何が起こるかわからないとほんとうに本当にそう思っているから、いつでも走り出せるようにしておきたい。映画の見過ぎだと思われるかもしれないけれど、突如宇宙のかなたの星から攻撃を受けて逃げないといけないかもしれないし、宇宙規模とまでいかなくても何らかの事件に巻き込まれて逃げなきゃいけないかもしれないし、あだち充の漫画みたいに交通事故に遭いそうな人を助けないといけないかもしれないし、そんな事件でなくてもたまたま散歩中に逃げ出した犬を捕まえなきゃいけないかもしれないし、考えると結構走り出しそうじゃん、わたし、とか思ってしまう。宇宙規模とか何SF?そんなのあり得ないじゃんと思うのは自由だけれど、それを完全に否定することなんかだれにもできないので、わたしがそれを理由にヒールを履かないでもよいのだ。なんだか逃げることばかり例にあげてしまったけれど、他にも道端で猫を見つけたら追いかけていけるようにしておきたいし、好きな人のところにちょっとでも早く行けるようにしておきたいし、そういうポジティヴな理由だってある。

考えすぎとか妄想癖とか言われそうだけれど、たらればを本気で考えまくって終い(しまい)には悩み始めるのがわたしだし、わたしはそんな自分が結構好きだったりする。人に否定されなければ理解してくれなくてもいいよと、そういうスタンスをとっているけれど、ほんとはちょっと理解して受け入れておくれよとか思っちゃって。クールになるなんて一生無理かもしんない。